一般ニュース 4月2009年

29/04/09 労働組合による違法ストに対して法的措置 − カンタス航空
29/04/09 景気減速で発注済みの航空機の納期を延期−Vオーストラリア航空
29/04/09 コックピット内の火災はペットボトルの水が原因−クイーンズランド州
22/04/09 ダーウィン/バリ線を運休 − ガルーダ・インドネシア航空
22/04/09 今年度の利益を下方修正し、1750人を削減 − カンタス航空
22/04/09 新規航空会社エール・オーストラルの初便が出発−シドニー空港
08/04/09 政策金利を0.25%引き下げて3%に − 豪準備銀行
08/04/09 2月の豪州の貿易黒字が21億ドルとなり、過去2番目の記録
08/04/09 4月5日にサマータイムが終了 − 豪州の4州と首都特別地域
01/04/09 シドニー空港が3年間連続でオーストラリアで最も人気のない空港に
01/04/09 バゲージ担当職員のストライキで空港が混乱 − カンタス航空
01/04/09 ニュージーランドの景気後退がより深刻に

                                                 

04月29日2009年 労働組合による違法ストに対して法的措置 − カンタス航空
  カンタス航空は、先月の従業員のストライキに関して、取引慣行法(Trade Practices Act)と労使関係法(Industrial Relations Act)に違反し、同社に多大な損害を与えたとして、運輸労働者組合(TWU)とその一部の幹部を裁判所に提訴している。 同社の広報担当は、「今回の山猫ストは、違法で、正当性を欠き、損害を与えるもので、カンタス航空の多大な損失の原因となった」と語った。 
  今回のストライキは、カンタス航空の子会社ジェットスター航空が、シドニー空港を含む国際空港4ヶ所において、手荷物取り扱い業務をバージン・ブルー航空やタイガー航空が使用しているAero-Care社に委託することに反対して、TWUが指導して3月30日に行なわれた。 (Source: T&L News, 23/04/09 "Qantas embarks on court action")
04月29日2009年 景気減速で発注済みの航空機の納期を延期−Vオーストラリア航空
  バージン・ブルー航空の長距離線子会社Vオーストラリア航空は、発注している2機のB777-300の受領を2年間延期し、航空業界の景気低迷が続いていることを強調した。 
  今日、バージン・ブルー航空は、5号機と6号機となるB777-300の受領を延期することをボーイング社との協議で合意に至ったと発表した。 当初の納期は来年で、今回の合意でそれが2011年と2012年となる。 Vオーストラリア航空は、現在3機のB777-300をシドニー/ロサンゼルス間のデイリー運航、ブリスベン/ロサンゼルス間の週3便で使用しており、メルボルン/ロサンゼルス間を週3便運航するために、今年の第3四半期に4号機の納入を待っている。 
  バージン・ブルー航空は声明で、今回の納期延期は、現在の運航状況を慎重に考慮したもので、航空業界の需要低下に対する我々の対策の一環であるとしている。 今回の決定は、ボーイング社がB777の生産を削減すると発表してから2週間後となった。 Vオーストラリア航空は、現在ロサンゼルス線においてカンタス航空やユナイテッド航空との競争に直面しているが、今年7月からデルタ航空がロサンゼルス/シドニー線にデイリーで就航することでより一層競争が激化することになる。 
  カンタス航空は先週、4機のエアバスA380を1年間、12機のB737-800を14ヶ月間、納期を延期することを決めている。 また現在ボーイング社と、発注している15機のB787の納期の延期を交渉しており、より燃料効率の高い航空機に変更するために、発注している機体数を削減することも示唆している。 (Source: SMH, 23/04/09 "Virgin Blue delays plane deliveries")
04月29日2009年 コックピット内の火災はペットボトルの水が原因−クイーンズランド州

  クイーンズランド州の空港で離陸しようとした旅客機(A320)のコックピット内で発生した火災は、ペットボトルの水が原因であった。 
  オーストラリア運輸安全局(ATSB:Australian Transport Safety Bureau)によると、先日パイロットが離陸の為に滑走路上で順番を待っていた際、コックピット内で焦げた臭いがした。 臭いの元は、パイロットが機械、電気系統、油圧系統、無線機器や航行上の不具合などを記録する日誌の表紙からであった。 この事故は運輸安全局に報告され、調査の結果ペットボトルの水が原因であることが分かった。 同局の報告書では、「太陽の陽がコックピットの窓を通してペットボトルに差し、それがレンズの役目をはたして日誌のカバーに火がついた」としている。 このペットボトルの水で火を消したかどうかは同局は触れていない。 (Source: Courier Mail, 23/04/09 "Water bottle sparks fire in cockpit")

04月22日2009年 ダーウィン/バリ線を運休 − ガルーダ・インドネシア航空
04月22日2009年 今年度の利益を下方修正し、1750人を削減 − カンタス航空

  カンタス航空は、世界的な金融危機の影響で、500人の管理職と1250人の正社員を削減することを発表した。 また、同社は今年度の税引き前利益の5億ドルの予想を1億ドルから2億ドルの間になると下方修正し、保有する10機の航空機を売却する予定で、4機のエアバスA380を含めた新規の航空機の発注を延期する。 今回の人員削減と利益の下方修正は、過去数週間の急激な売り上げの落ち込みが原因としている。 
  同社のアラン・ジョイスCEOは、「我々は出来るだけ人員削減をしないように望んでいたが、残念ながら、急速な経済状況の悪化は社員を直撃することになった。 当社は3万4,000人以上の社員がおり、出来るだけ雇用を守ることに努力してきた。 しかし、カンタス・グループを長期的に存続させるために事業規模を縮小することで、管理職の削減に加えて1250人の正社員の雇用にも影響が出るようになった」と話した。 (Source: ABC, 14/04/09 "Qantas to cut 1,750 jobs as profits dive")

04月22日2009年 新規航空会社エール・オーストラルの初便が出発−シドニー空港
  シドニー空港で37番目の国際線航空会社となるフランスの航空会社エール・オーストラル(Air Austral)のレユニオン(Reunion)島経由パリ行きの初便が今日出発する。 使用機材はB777で、座席はエコノミー、プリミアム・エコノミー、ビジネスの3クラスで、UU 772のフライト番号で午後1時25分に出発する。 (Source: Travel Today, 14/04/09 "Air Austral launches today")
04月08日2009年 政策金利を0.25%引き下げて3%に − 豪準備銀行

  オーストラリア準備銀行(RBA : Reserve Bank Of Australia)は、景気回復はまだだとして、9月から6回目となる金利を引き下げた。 これは中央銀行である同行の月例理事会で、政策金利を0.25%引き下げて、過去最低の3%にすることを決定した。 政策金利は、インフレ対策として12回連続で引き上げられて最高7.25%になった昨年9月から4.25%下がったことになる。 
  同行のグレン・スティーブンス総裁は声明で、国内景気の低迷と世界経済の悪化が引き下げの要因とし、「最近の海外の情報では、今年に入ってますます世界の経済が収縮しており、すぐ先の展望でもさらなる低迷が予想されている。 世界の多くの国々が景気刺激策を講じているが、まだ効果が出ていない。 今年の後半にはこの低迷を脱出することになるだろう。 住宅ローン金利も大変低い水準となっており、ビジネス・ローン金利も最近の平均以下で、債務返済の重荷も相当軽減されることになる」と話した。 (Source: ABC, 07/04/09 "RBA cuts rates to 3pc")

04月08日2009年 2月の豪州の貿易黒字が21億ドルとなり、過去2番目の記録

  オーストラリア統計局(ABS)が今日発表した統計によると、2月のオーストラリアの貿易収支が21億ドルの黒字となった。 
  トニー・バーク貿易相代理は、「2月の貿易黒字額は過去2番目に大きな数字で、これで7ヶ月連続で貿易収支が黒字となった。 2月の黒字額は1月より12億ドル増えており、そのほとんどの10億ドルが輸出の増加によるものである。 輸出の増加は最近の世界的な景気減速の中において喜ばしいものである。 輸出が増えた品目は、農産品が6%、機械が12%、穀物が12%、食肉が10%である。 資源輸出は全体的には1%以下の増加であるが、金属鉱石・鉱物が3%増、石炭は増減なし、金が7億8,400万ドル増加した」と話した。 
  一方、2月の輸入は1月に比べて1%(1億3,400万ドル)減少した。 資本財が7%、そしてほかの輸入品目(特に金)が増えたものの、消費財が13%、中間財(半製品)が5%減少している。 (Source: Tony Burke MP, Acting Minister for Trade, 02/04/09 "Australia records the second highest trade surplus on record")

04月08日2009年 4月5日にサマータイムが終了 − 豪州の4州と首都特別地域

  オーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)州、ビクトリア(VIC)州、南オーストラリア(SA)州、タスマニア(TAS)州、首都特別地域(ACT)で、今週末にサマータイム(Daylight saving )が終了する。 4月5日(日曜日)の午前3時に時計を1時間戻して2時にする。 
  西オーストラリア(WA)州は3月29日にすでに終了しており、今年は3年間の試験的な導入の最後の年で、正式な導入について今年に住民投票が行なわれる。 
  サマータイム(Daylight saving )終了後は、NSW州、VIC州、TAS州、ACTが日本時間より1時間早く、SA 州も30分早くなり、WA州は1時間遅くなる。 またサマータイムを導入していないクイーンズランド(QLD)州は日本時間よりそのまま1時間早く、北部準州(NT)も30分早くなる。 
  またニュージーランドも4月5日にサマータイムを終了する。 (Source: AAP, 01/04/09 "Daylight saving ends on Sunday morning")

04月01日2009年 シドニー空港が3年間連続でオーストラリアで最も人気のない空港に

  シドニー空港が3年間連続で、オーストラリアで最も人気のない空港に選ばれた。 空港を利用する人たちの評価では、ブリスベン空港が5年間連続で最も人気があり、その後アデレード空港、パース空港、メルボルン空港、そしてシドニー空港の順となった。 
  オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)は月曜日に報告書を発表し、全体的に空港会社の収益は向上しているのにもかかわらず、空港の施設やサービスが低下しているとしている。 旅客はメルボルン空港の駐車場には大変満足しているが、シドニー空港の駐車場には不満を示している。 駐車場の収入は、空港会社の収入の22億ドルのなかで2億4,400万ドル(11%)を占める。 
  ACCCのグラエム・サミュエル会長は、「2007-08年度に調査した空港の旅客数は増えており、空港会社は航空会社に請求する額も増える。 しかし、興味深いことに、これらの収入増が空港のサービス向上には反映されていない」と話した。 
  旅客の増加率は、パース空港が最高で13.5%なり110万人となる。 しかし、旅客の増加の絶対数では、シドニー空港とメルボルン空港が多く、2007-08年度ではそれぞれ180万に増えている。 旅客の評価基準は、チェックイン・カウンターと、セキュリティー検査での待ち時間などを重視している。 (Source: AAP, 30/03/09 "Sydney named most unpopular airport") 

04月01日2009年 バゲージ担当職員のストライキで空港が混乱 − カンタス航空

  3月30日、カンタス航空の主要空港で働くバゲージ担当職員が、業務の外部委託に反対するのと、委託により空港セキュリティーに影響を及ぼすとして、職場を放棄した。 約1,000人のカンタス航空のバゲージ担当職員が4時間に渡り職場放棄し、オーストラリアの国内線に遅れが発生し、シドニーを出発するすべての国際線のフライトも一時中止した。 これにより、チェックイン・カウンターにはバゲージが溢れ、旅客も長蛇の列を作り、シドニー空港のフライトは混乱した。  
  このストライキは、カンタス航空の子会社ジェットスター航空のバゲージ業務100人分をAero-care社に外部委託することに反対している運輸労働者組合(TWU : Transport Workers Union)が主導して行なった。  同組合のトニー・シェルダン氏は、「委託業務を引き受ける会社の約25%の従業員は、空港のセキュリティーに関する訓練を受けていない」と非難している。 一方、カンタス航空のデービット・エプステイン広報担当は、「今回のストライキは違法で、オーストラリア労使関係委員会(Australian Industrial Relations. Commission:AIRC)に提訴して、.従業員を職場に戻した」と話した。  (Source: Australian, 31/03/09 "Baggage handlers shut down airports")

04月01日2009年 ニュージーランドの景気後退がより深刻に

  ニュージーランド統計局(Statistics New Zealand)は、2008年第4四半期(10-12月期の経済が0.9%落ち込み、ニュージーランドの景気後退が進んでいるとしている。 世界的な金融危機の影響で、ニュージーランドが過去10年間で初めて経験するこの景気後退が2008年第4四半期にまで及んでいる。 ニュージーランドの経済は、2008年の第1四半期(1月-3月期)には0.4%、第2四半期(4月-6月期)には0.2%、第3四半期(7月-9月期)には0.3%と連続して収縮していた。 第4四半期の落ち込みの主な原因は製造業と卸売業の不振としている。 (Source: ABC/AFP, 27/03/09 "New Zealand recession deepens")